あなたの安全運転とエコドライブをサポート。『安全ドライブ大学』
これから寒さが本格化するにつれ、エンジンがなかなかかからない日も増えていくでしょう。その際、いくつかやってはいけないNG行動が存在します。場合によっては大きなトラブルにつながりかねないため、事前にどのような行動が危険か理解しておくべきです。今回は、エンジンがかからないケースを含め、冬の運転の危険性について紹介します。
冬になり気温が低下すると、エンジンがかかりにくくなる確率も上昇します。これは、バッテリーの放電力が寒さで弱まったり、エンジンオイルが寒さで固くなったりする現象が原因です。もし、車に乗った際エンジンの効きが悪いと感じたら、以下の対策を講じるようにしましょう。
◎5分おきにエンジンをかける
冷却されたエンジンオイルを暖めることができれば、エンジンのかかりにくさは解消できます。その手段として、エンジンをかける動作を5分おきに繰り返すことがおすすめです。すると、少しずつエンジンは暖まり、エンジンオイルも滑らかになります。
◎事前の暖気
冬場に適切な運転を安定して行うためには、エンジンを適正温度まで暖めておく必要があります。そこで実施しておきたいのが事前の暖気です。翌朝の冷え込みが予想されたり、車を冬場に何日も放置していたりする場合には、事前に暖気をしておくとエンジンがスムーズにかかりやすくなります。
◎エンジンスターターの使用
あらかじめ車の暖気を実施しておきたいのであれば、「エンジンスターター」の使用がおすすめです。エンジンスターターを利用すれば遠隔でのエンジン操作が可能なため、冬の朝には家にいながら車の暖気ができるでしょう。
◎エンジンがかかりにくい場合のNG行為
エンジンがかかりにくい際の対処法について紹介しましたが、一方で絶対に避けたい行為もいくつか存在します。ここでは、どのような行為がNGであるか確認しておきましょう。
・セルモーターを連続で回す
急いでエンジンをかけようとする際、連続してセルモーターを回してしまう方もいるはずです。しかし、エンジンオイルが冷え固まっている状態でセルモーターを回そうとすると、無理な摩擦が生じることでシリンダーの故障や機能性の低下につながりかねません。
・短距離走行
苦労してエンジンをかけた後、短距離走行をしただけで運転をやめてしまうと、次に車に乗った際エンジンがかからない現象が生じるかもしれません。その原因には、エンジンオイルが十分に暖まる前に運転を止めてしまう点が挙げられます。そのため、一度エンジンがかかったら、最低5kmは走行するようにしてください。
・急発進する
エンジンがかかった際、急発進してしまうドライバーの方もいるのではないでしょうか。しかし、急発進を行うとエンジンに対して大きな負担が生じます。急発進をしてもエンジンオイルが特別暖まるわけではないため、余裕を持った運転を心がけるようにしましょう。
真冬の時期はエンジンがかからない以外にも、いくつか注意しておくべきポイントがあります。ここでは、運転前に把握しておきたい3つのポイントを紹介します。
◎「急」のつく操作をしない
真冬には降雪があったり、路面が凍結していたりする可能性があります。こうした場合、通常の乾いた路面や雨で濡れた路面と比べても、タイヤのグリップが急激に低下するでしょう。スリップのリスクも非常に高まるため、急ハンドルや急ブレーキは控えるようにしてください。
◎車の凍結
強い寒気にさらされた車は、さまざまな部分が凍結するリスクがあります。ウィンドウやワイパー、ウォッシャー液だけでなく、ドアモールや鍵穴などであっても凍結の危険性はあるでしょう。また、ウィンドウが凍結している際、解凍のためにお湯をかけるとひび割れる恐れがあります。凍結の危険性を考慮し、市販の「氷解スプレー」を準備しておきましょう。
◎スタッドレスタイヤの劣化
冬を前に、古いスタッドレスタイヤを使用している方は注意する必要があります。一般的なスタッドレスタイヤであれば3~5シーズンは使用が可能ですが、それ以上となるとゴム劣化やタイヤのトレッド摩耗などの現象が現れ、凍結した道路などで本来の性能を発揮できなくなるかもしれません。そのため、冬の運転を実施する前にスタッドレスタイヤの状態には注意しておきましょう。
いかがでしたか? これから寒い季節になるにつれ、運転時の注意点は増加していきます。トラブルに巻き込まれないためにも、いつも以上に安全運転の意識を強く持つようにしてください。