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6月1日は「防災用品点検の日」とされており、3ヶ月に1回(3月1日、6月1日、9月1日、12月1日)制定されています。これは1923年9月1日に起こった関東大震災を受け、災害時での対策を徹底する目的で1960年に政府によって決定されました。災害大国として知られる日本では、いつ自分が被災者になるかわかりません。いざというときのため、しっかり対策しておきましょう。
災害が起こった際、車は重要な拠点になる場合があります。地震で家が倒壊してしまったり、台風で浸水してしまったりしたとき、可能であれば自治体などから指定された避難所に向かうのが望ましいですが、何らかの事情でそれができない場合には車中泊という選択を考えなければいけません。実際、2016年に熊本地震が起きたときには、車中泊を選択する人が多数いました。
自由に移動ができ、プライベートな空間を確保できるなど、車中泊にはいくつかのメリットがあります。一方で、車中泊は健康を損なう可能性があることも覚えておく必要があるでしょう。熊本地震では、車中泊をした人の中から「エコノミー症候群」による死者が出るなど、大きな問題が発生しました。また、車中泊は熱中症になるケースも多く、こうした事態を防止するためには、防災用品を車に準備しておくなどしっかりとした対策が不可欠なのです。
万が一の災害に備え、拠点となる可能性のある車には、防災用品をしっかり準備しておきたいところです。以下からは、これだけは絶対に準備しておきたい防災用品について紹介していきます。
◎水
被災したとき、生きるため何よりも必要になるのは「水」です。一般的に、人が生きていくのに必要とする1日分の水は、1人当たり3リットルといわれています。最低でも3日分、可能であれば1週間分は確保して、車に積載しておくようにしましょう。ただ、3リットルの水はあくまで「飲料水」として最低限の量です。生活用の水も確保するとなると、より多くの水が必要になります。
また、水を準備するときに注意したいのが賞味期限です。市販されているミネラルウォーターであれば基本的に2年程度は持ちますが、保管方法によっては劣化が早まる恐れがあります。賞味期限を定期的にチェックし、早めの交換を心がけましょう。
◎食料
水同様、生きていくために必要なのが「食料」です。ただし、災害はいつ起こるかわかるものではないため、あまり日持ちしないものを車に積載するのは避けた方がいいでしょう。おすすめは「即席麺」です。即席麺は賞味期限が長く、軽量のため車に積んでおくのにぴったりな食料といえます。ただし、即席麺は水がなければ食事ができません。念のため、調理の必要がない乾パンやビスケットなども一緒に常備しておくと安心です。もちろん、これらの食料も水と同じように賞味期限をしっかりチェックし、定期的に入れ替えるようにしましょう。
◎手回し充電ラジオ
災害が発生したとき、正しい行動をとるためには多くの情報を手に入れることが必要不可欠。そこで、車に常備しておきたいのが「手回し充電ラジオ」です。車であればたいていはカーラジオがついていますが、極力バッテリー消費を抑えるためにも、手回し充電ラジオは準備しておきたいところ。手回し充電であれば、電池切れなどの事態は起こらないため安心です。また、ラジオには懐中電灯の機能が備わったタイプも多く販売されています。災害対策として新調する場合は、懐中電灯機能のついたラジオがおすすめです。
◎新聞紙・ビニール袋
災害時に準備しておくと意外に役立つのが「新聞紙」と「ビニール袋」です。新聞紙があれば、シート代わりになるほか、食器として扱ったり、燃やして暖をとったりすることができます。ビニール袋も新聞紙同様、さまざまな活用が可能です。ただゴミを入れるだけでなく、いざとなったときは便の処理や身体にまとう防寒具として効果を発揮します。用意も簡単なので、必ず車に載せておくようにしましょう。
いかがでしたか? 災害が発生した際、運命を分けるのは事前の対策といっても過言ではありません。普段から車内に災害対策のアイテムを常備しておくのはもちろん、あらかじめ避難場所の確認や家族間での連絡手段を決めておくなどの準備も忘れずにしておきましょう!