車を安全に走らせるためには、定期的な点検が不可欠。車に使われる部品はそのほとんどが消耗品のため、定期的な交換や補充が必要なのです。行楽シーズン目前、楽しいドライブができるよう、車にまつわる「点検」の種類とその義務、そして日頃から行える日常点検のポイントをご紹介します。点検チェック項目も設けていますので、お出かけ前にぜひ参考にしてくださいね。

「点検」にも種類があります！

◎「定期点検」
自家用車の定期点検には、「法定1年点検」と車検時に行う「法定2年点検」があります。これらは、故障における事故を未然に防ぎ、車の性能維持を図ることが目的。部品の摩耗、不具合などをチェックする予防整備です。

車の所有者は、定められた期間ごとに定期点検を受ける義務があります。ディーラーや指定整備工場などで、プロの整備士による検査を受けるようにしましょう。

◎「車検」
車検（しゃけん）は、自動車および排気量251cc以上の自動二輪車に対して国が定める検査制度です。車は初回の有効期間は3年、以降は2年で、それぞれ車検の有効期間中に車検を行う必要があります。ただし、車検はあくまで保安基準に適合しているかを確認する検査で、消耗品の部品交換や整備を目的とするものではありません。

なお、2年時の車検は、同時期の定期点検整備（法定2年点検）を一緒に行うことができますが、ユーザー車検（※）の場合など、対応しないケースもあるので、確認が必要でしょう。
※車の使用車自身で国土交通省の運輸支局などに車両を持ち込み、検査を受けること。

◎「日常点検」
日常点検とは、ユーザー自身が行う点検で、車でドライブに出かける前などに行いたい重要な点検です。「定期点検」「車検」のように義務化されているわけではありませんが、道路運送車両法にも定められているとおり、車の所有者が定期的な点検をすることは、ユーザーの責任であることを忘れずにいたいですね。

義務化された点検を受けることは大前提とし、ここからは日頃からやっておきたい「日常点検」にスポットを当ててご紹介しましょう！

日常点検チェック項目

日常点検は毎日は難しくとも、文字通り日常的に行うのが理想的。総走行距離が短く、ごく一般的な乗り方をしている車の場合は1ヶ月に１回程度が目安といわれていますが、それは近年の車は非常に性能がよく、長持ちするという理由からです。普段からあまり車に乗らないような方は、出かけるたびに日常点検を行ったほうが安心でしょう。



上記は、毎日とはいかなくとも車に乗ってドライブする前は特に行っておきたいチェック項目です。ですが、タイヤにおける異常の有無は、特にビギナーの方には見分けるのが難しいかもしれません。

そんなときは、近所のガソリンスタンドを訪れてチェックしてもらうという手もあります。給油などのついでに「空気圧を見てほしいんですが」と言えば、たいていのガソリンスタンドで快く対応してくれます。その際、万が一異常があれば教えてくれるので、より安心ではないでしょうか。特に、遠出をする時や高速道路を走る時は必ず行っておきたいですね。



これらは、エンジンルームを開け、中をのぞいて行うチェック項目です。心臓部のエンジンが搭載されているエンジンルーム内には、車を正常に動かすための、いわば〃血液〃が流れています。これらの量が極端に減っていたり汚れていたりすると、トラブルを引き起こし事故を招く事態にもなりえるのです。

エンジンルームのチェック項目は、それぞれに基準値を示す目盛りが記載されているので、すべて目視で確認することが可能です。定期点検や車検など義務づけられた点検をきちんと受けていれば、早々に問題が発生する可能性は低いですが、「備えあれば憂いなし」。気持ちよくドライブに集中できるよう、日常点検で不安の種は早めに解消しておきましょう。

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