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4月7日はタイヤゲージメーカーの旭産業によって、タイヤゲージ(タイヤの空気圧を計測する機器)の正しい使用を呼びかける目的で「タイヤゲージの日」に制定されています。タイヤの空気圧点検は安全運転に欠かせないメンテナンスですが、目視しづらい部分でもあるのでつい忘れてしまいがちです。そこで今回は、タイヤの空気圧点検の重要性について紹介するとともに、手順・ポイントについても解説していきます。
車を支えるタイヤは、安全運転を考えるうえでとても重要なパーツです。通常であれば、タイヤと道路などの接地面積は「ハガキ1枚分」ともいわれています。この接地面積が小さいと道路などから受ける影響も小さくなるので、不測の事態が発生しにくくなります。
しかしタイヤの空気圧が低くなると、接地面積は大きくなってしまいます。接地面積が大きくなればそれだけ道路環境の影響をダイレクトに受けやすくなるため、ハンドルをとられたりパンクしたりする危険性が高くなるのです。加えて、転がり抵抗も大きくなるので「燃費の悪化」にもつながります。
かといって、タイヤの空気圧が高過ぎるのも決してよくありません。乗り心地が悪化するだけでなく、直進安定性が低下したり、タイヤの偏摩耗が発生したりと、こちらも多くの影響が生じてしまいます。
タイヤの空気圧は、高過ぎず低過ぎずの適切な状態を保つことが大切です。そのために、定期的に空気圧点検を実施し、異常がないかをチェックしておきましょう。
日本自動車タイヤ協会「JATMA」のデータによると、タイヤの空気圧は1カ月で5%程度低下するとされており、現在の乗用車の3台に1台は空気圧不足の状態になっていることが分かります。安全運転のためにも、空気圧点検は以下の手順で定期的に行うようにしてください。
◎空気圧点検の手順
1.車に適した空気圧をチェック
車種によって、適切な空気圧の数値は異なります。実際に点検を行う前に、運転席ドアの開口部などに記されている「最適な空気圧」を確認するようにしてください。
2.エアゲージで空気圧を測定
タイヤのエアバルブのキャップを外したら、エアゲージのホースをエアバルブ部分に当てて空気圧を測定します。正しく当てないと空気漏れの原因になってしまうので、注意しましょう。
3.空気圧を調整
空気入れをエアバルブに装着して、空気の出し入れを行います。先に確認した、車にとって最適な空気圧に合わせて調整してください。調整が終わったら、エアバルブのキャップを装着して完了です。
◎空気圧点検のポイント
車の空気圧点検をする際、大切なのは「タイヤが冷えている状態で実施すること」です。タイヤは熱い状態だと熱膨張によって通常時より空気圧が高まるので、正確な数値が測定できません。空気圧を点検する際は、朝や夜、運転する前など、タイヤが熱くなっていないタイミングで行いましょう。
空気圧を調整する際は、最適な数値を下回らないようにすることが重要です。上回る分には、「上限10%程度」であれば問題ありません。どちらかというと、空気圧は高めにしておいたほうが安心です。
また、空気圧点検の際は、エアバルブのキャップも確認するようにしてください。キャップが劣化していると空気漏れが発生し、空気圧が下がりやすくなってしまいます。しっかりチェックしておくようにしましょう。
いかがでしたか? タイヤの空気圧点検はつい忘れてしまいがちですが、安全運転のためには欠かせないメンテナンスです。点検忘れによって不測の事態を招かないためにも、最低1カ月に1回は空気圧の点検を行うようにしましょう。また、使用しているタイヤだけでなく、スペアタイヤの空気圧も同様に点検することが大切です。空気圧を常に適切な状態に保ち、安全運転を心がけるようにしてください!