近年、10月までは残暑が続く傾向にありますが、11月になると急に冷え込む日も増えてきます。急な寒さに負けないよう体調管理には気を配りたいところですが、車に対しても注意を向ける必要があるでしょう。寒さが本格化する11月は霜が降りてくる可能性があるため、警戒しなければなりません。

霜が車に与える悪影響

寒い季節、車を持っている人にとって悩みの種となるのが「霜が降りる」現象です。これによりフロントガラスが凍結して白く曇ってしまうと、まともに運転することは困難となります。もし強引に運転しようとした場合、事故につながるリスクが非常に高くなるため、絶対に避けるようにしてください。

さらに、運転のため急いで凍結を解消しようと熱湯をかけてしまうと、急激な温度変化が原因でフロントガラスのひび割れを引き起こす危険もあります。こうしたトラブルが発生してから後悔しないためにも、車に霜が降りた場合の対処法についてあらかじめ把握しておきましょう。

車に霜が降りた際の除去方法

車に霜が降りた際、適切な除去方法はいくつかあります。ここではその中でも主な方法を3つ紹介します。

◎効率的な霜の除去方法
【市販スプレーの使用】
車の霜を除去する手っ取り早い手段として、市販されている「氷解スプレー」の使用が挙げられます。氷解スプレーにはさまざまな種類がありますが、氷点下でも凍らないアルコールの特性を生かしたスプレーが一般的です。霜が降りた箇所に吹きかければ溶かすことができるでしょう。ただし、撥水コーティングがされているフロントガラスにスプレーを使用すると、コーティングの効果が落ちてしまうリスクがあるので注意が必要です。

【スクレーパーの使用】
スクレーパーは「霜落とし」も呼ばれるヘラで、文字通り霜を削り取るアイテムです。一般的なホームセンターやカー用品店で販売されているため、気軽に入手できるでしょう。ただし使用の際に力を込め過ぎると、フロントガラス部分にまで傷をつけてしまう恐れがあるため、力加減についてはしっかり意識する必要があります。

【暖機運転の実施】
霜を落とすアイテムを何も準備していない場合、「暖機運転」がおすすめです。車のエンジンをかけた状態で放置しておくと、エンジンから生じる熱によってフロントガラスの霜を溶かすことができるでしょう。ただし、この方法には時間がかかるので、忙しい朝には適していない可能性があります。

◎予防方法
霜が降りてから除去しようとすると、どのような方法でもある程度の時間と手間がかかります。そのため、可能であれば事前に以下のような予防策を講じておくと、不測の事態に遭遇するリスクを軽減できるでしょう。

【撥水コーティングの実施】
あらかじめ車のフロントガラスに撥水コーティングを施しておくと、ガラスに水分が付着しにくくなる効果が期待できるため、霜の予防になるでしょう。加えて、仮にフロントガラスが凍結してしまった場合でも、撥水コーティングを施している場合には霜の除去が容易になるケースもあります。


【凍結防止シート・カバーの使用】
霜が降りることが予測できる場合には、あらかじめ車を屋根付きの駐車場などに駐車しておくと凍結を防ぐ効果が期待できます。それが難しい場合には、フロントガラスに凍結防止シートやカバーを被せておきましょう。シートやカバーは市販されているため、簡単に入手できます。


【フロントガラスの清掃】
フロントガラスの霜は、ガラスの表面に水蒸気が付着することで生じます。水蒸気はフロントガラスに汚れが見られる場合に付着しやすくなる特性があるので、フロントガラスに付着した汚れを徹底的に除去しておくと、霜の予防になります。清掃の際には、フロントガラス専用のクリーナーや食器用洗剤の使用がおすすめです。より完成度の高い清掃を望むのであれば、カーショップなどでプロにお任せするのも良いでしょう。

いかがでしたか？　これから寒い季節になるにつれ、霜の発生については常に考慮しておく必要があります。実際に車に霜が降りてから慌ててしまうことがないよう、今回紹介した内容を参考にしっかり対策を考えておくようにしてください！